「アキレス腱断裂担当になったけどよくわからん…」
「術後ってなにすればいいんですか…」
「ROMエクササイズしていいの…?」
初めて担当する症例は不安になりますよね?
そんなあなたの一助になるように、書いていきます!
こんなあなたにオススメ
アキレス腱断裂ってなにすればいいの?
アキレス腱断裂っていつからなにするの?
これらを知りたい方向けです
アキレス腱断裂ってなに?
アキレス腱断裂ってなに?
って方は少ないと思いますが、
前回の記事に書いてあります
アキレス腱断裂について学んだ書籍はこちら
スポーツ外傷・障害に対する術後のリハビリテーション改訂版 posted with ヨメレバ 園部俊晴/今屋健 運動と医学の出版社 2013年11月 楽天ブックス Amazon
アキレス腱断裂の治療 posted with ヨメレバ 内山英司 運動と医学の出版社 2016年09月 楽天ブックス Amazon
アキレス腱断裂の治療
病院によるかもしれませんが、アキレス腱断裂の理学療法はよく処方されると思います
アキレス腱断裂では保存療法と手術療法が選択されますが、なにが違うのでしょうか?
また、保存療法と手術療法では当然プロトコルも変わってきます
アキレス腱断裂術後プロトコルに関しては病院、Dr.の指示によって変わってきます
その為、今回アキレス腱断裂術後のプロトコルは言及はしません
アキレス腱断裂の手術療法
ケスラー変法やキルヒマイヤー法、自家腱移植、人工靭帯、局所腱移植など様々な種類があります
ここらへんの手術手技はちょっと名前を知っているくらいで詳細には話せないです
知っていることに限局すると、
人工靭帯は耐久性が低い
自家腱移植より同種移植のほうが活動制限が少ない
局所腱移植は陳旧性アキレス腱断裂に使用される
局所腱移植は短腓骨筋、長母趾屈筋、長趾屈筋などが用いられる
などこの程度です
手術療法による再断裂率は1.7~5.4%程度と報告されています
アキレス腱断裂の理学療法
主に術後に限ってですが、アキレス腱断裂術後では、
創傷治癒
関節可動域の改善
疼痛コントロール
この3点が重要かと思います
特に腱損傷の治癒過程として、
3~4週で腱断間に線維細胞及び線維芽細胞の増殖
5~6週で癒合がほぼ完成
6~8週で瘢痕組織はremodelingを受け、腱鞘様組織となり癒合が完成する
と言われています
腱損傷の治癒過程なので、アキレス腱断裂術後にこれがそのまんま当てはまるわけではないと思います
あくまで参考程度にしています
また、術後2か月程度は再生組織が脆弱なため、過度な牽引負荷は禁忌、
過小な牽引負荷は修復機転活性化の可能性が挙げられています
このバランスは難しいですね
アキレス腱断裂術後の可動域改善
可動域制限が生じる原因としては、
アキレス腱周囲組織の癒着と短縮があります
癒着は組織間の滑走性が破綻、
短縮は組織の伸張性が破綻した状態です
アキレス腱断裂術後のプロトコルは施設によって異なってきますが、
ただ共通して言えることは、
等尺性収縮は許可される
患部外エクササイズは推奨される
創部周囲の癒着は生じさせない
といったことは考慮していく事ができるはずです
当院では術後翌日から足関節等尺性収縮は許可が出ています
また、Kager’s fat padも創部周囲にはあるので、この部位やアキレス腱の癒着を生じないように介入していく必要もあります
fat padには自由神経終末が豊富に含まれているので疼痛を誘発することもあります
Kager’s fat padもですし、Calcaneal fat padも意外と疼痛を誘発してきます
足関節の脂肪体についてはこちらから
アキレス腱断裂の理学療法と治療方針[保存療法・手術療法]、おしまい
今回はアキレス腱断裂の理学療法と治療方針[保存療法・手術療法]としてそれぞれを少しずつ紹介していきました
まだまだ学び途中なので少しずつブラシュアップしていきたいと思います
まとめ アキレス腱断裂は保存・手術療法ともに再断裂率に差がない 創部周囲の癒着を作らない
アキレス腱断裂の保存療法
アキレス腱断裂の保存療法では、再断裂率は10.7~20.8%と言われており、
保存療法のほうが再断裂率は高いと報告されています
ただ、近年では早期から理学療法を開始することで手術療法も保存療法も再断裂率に差はない、ということも言われています
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