そもそも理学療法士が股関節レントゲンを見る必要があるのか?
という部分ですが、特に新規の患者さんを担当する際に、
どういった症例なのか、あらかじめレントゲンから予測することが可能です
予測できれば、実際に評価するべき部分も明確になってきます
そのため、介入前に股関節レントゲンを見ておく必要はあるかと思います
こんなあなたにオススメ
股関節のレントゲンの見方がわからない
なんとなくレントゲンを見ているだけ
股関節レントゲンと臨床がつながらない
臨床につなげる股関節レントゲンの見方
まず股関節レントゲンを見る際にポイントとなる部分は4つありますので、
その4つだけ把握しておきましょう
腸骨陵
骨盤腔
小転子
坐骨
股関節レントゲンのポイント①腸骨稜の幅を比較する
股関節レントゲンを見るときに、まずは腸骨稜の長さを左右左で比較しましょう
腸骨陵の左右左からわかることは、骨盤の前方・後方回旋です
腸骨陵の幅が広い方が前方回旋、
幅が狭い方が後方回旋しています
そこから、短縮・伸張させられる筋の予測ができます
股関節レントゲンのポイント②骨盤腔の幅をチェックする
股関節レントゲンのポイント2つ目は、骨盤腔の幅をチェックすることです
骨盤腔の幅をチェックするには、土井口の方法がよく用いられています
骨盤腔が大きく映れば、骨盤は前傾位、
骨盤腔が小さく映れば、骨盤は後傾位、
と捉えることができます
ポイント①でも書いたように、骨盤の前後傾がわかれば、
どの筋が短縮・伸張位なのかわかります
さらに、骨盤の前傾・後傾は腰椎もしくは股関節の肢位によって決定されるため、
骨盤の前傾・後傾が生じているのが、腰椎由来なのか、
股関節由来なのか予測することも可能です
股関節レントゲンのポイント③小転子の大きさを比較する
3つ目のポイントは、左右で小転子の大きさを比較することです
小転子は股関節の内外旋(大腿骨の内外旋)がわかります
股関節が外旋位であれば、小転子は大きく、
股関節が内旋位であれば、小転子は小さく写ります
ただし、気をつけておきたいのが、股関節レントゲンを撮影する際に、
股関節は軽度内旋位で測定している、ということを覚えておきましょう
股関節レントゲンのポイント④坐骨と小転子の位置から脚長を判断
股関節レントゲンのポイント4つ目は、坐骨と小転子の位置から脚長差を判断します
小転子が頭方に位置していれば、その側は脚長が短縮している可能性が考えられます
脚長が短縮する影響には、骨の変形もあれば、骨盤の傾斜も影響してきます
しかし坐骨の位置を左右でそろえていれば、骨盤の影響は最小限に考えることができるのではないでしょうか
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